今回は関数というものをみていきます。表計算ではおなじみですが、プログラミングの世界ではどういうものなのでしょうか。
1 関数をつかってみる
まずは使ってみましょう。
HTML(一部)
<script>
function avg(x, y){
let z = (x + y) / 2;
return z;
}
let a = 10;
let b = 20;
let c = avg(a, b);
document.write("<p>" + c + "</p>")
</script>
ブラウザ
この例では、まず <script> 以下の1行目から4行目で関数を定義し、5行目から8行目で数値を設定し、関数を呼び出してその結果を出力しています。
HTML(一部)
function avg(x, y){
let z = (x + y) / 2;
return z;
}
まず、1行目の function avg ( x , y ) の部分で、関数名 avg と使用する引数(ひきすう)x と y を指定しています。引数はその関数を処理するために必要な値を設定するものです。
そして、どのような処理をするのかは2行目に記載してあり、それは引数 x と引数 y を足してその結果を2で割るという計算式です。さらに、その結果を新たな変数 z に代入します。
3行目には return z とありますが、この z は戻り値(もどりち)といって、この関数の計算結果を出力します。
書式は次のとおりです。
書式
function 関数の名前(引数){
処理
return 戻り値;
}
基本的には引数と戻り値とが必要ですが、これらを指定しない関数もあります。
HTML(一部)
let a = 10;
let b = 20;
let c = avg(a, b);
document.write("<p>" + c + "</p>")
後半の部分では、変数 a b c を用意して変数 a と変数 b にはそれぞれ値を代入しています。
そして、3行目で引数として a b を付して関数 avg を呼び出しています。
これにより、定義された関数の引数 x には a の値が渡され、引数 y には b の値が渡されます。
さらに関数の処理結果が戻り値の z に入りますが、その値が3行目にある変数 c に代入されることになります。
最後に4行目において変数 c の出力を指示しています。
2 関数を使う意義
なぜこのようなことをするのでしょうか。
HTML(一部)
<script>
function avg(x, y){
let z = (x + y) / 2.0;
return z;
}
let a = 10;
let b = 20;
let c = avg(a, b);
document.write("<p>" + c + "</p>")
let d = 20;
let e = 30;
let f = avg(d, e);
document.write("<p>" + f + "</p>")
</script>
ブラウザ
avg ( ) と記載し関数を呼び出すだけで、処理の内容を入力せずに済みます。
この例では簡単な計算ですが、もっと複雑で長い計算であれば、関数を利用する効果は大きいでしょう。
3 戻り値がない関数
また、戻り値がない関数をつくることもできます。
HTML(一部)
<script>
function que(g){
document.write("<p>");
for(let i = 0; i < g; i++){
document.write("?");
}
document.write("</p>");
return;
}
que(10);
que(20);
</script>
ブラウザ
この関数 que は戻り値がありません。
「?」という文字を引数 g の数だけ表示するというものです。
なお、戻り値がない関数を定義するときには、return を省略することができます。
4 引数がない関数
さらに、引数がない関数をつくることもできます。
HTML(一部)
<script>
function hey(){
document.write("<p>hey</p>");
}
hey()
</script>
ブラウザ
この関数 hey は引数がありません。ちなみに戻り値もありませんね。
前項で説明したとおり、この関数の定義では return が省略されています。
ただし関数を呼び出すとき、関数名の後に( )は必要です。
5 次回
さて次回も「関数」です。
関数を使うときにはいろいろなルールがありますので、その点をみていきましょう。
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