『会社四季報 2024年 3集 夏号』を読む 1

『会社四季報 2024年3集 夏号』を読んでいきます。
 個人的に理解できない用語などを中心に記録します。


1 Veritas In Silico(130A)

共同創薬研究によるマイルストーン収益が増加

 新しい化合物などを発見した会社から、医薬品などを開発する会社がそれを開発する権利を購入したとき、その開発の進行に合わせて、契約に基づき発見した会社が受け取るのが開発マイルストーンです。
 開発する会社にとっては一括で支払うよりも段階ごとに支払ったほうが、あらかじめ用意しておく現金が少なくて済みますし、万が一、途中で開発中止となったときにも、損が発生しませんね。
 一方、発見した会社にとっては、買ってくれる会社の初期費用が少ないので、買ってもらいやすくなるのではないでしょうか。
 なお、新薬として販売されたときはロイヤルティ収入となりますが、販売マイルストーンという手法もあります。


2 マルハニチロ(1333)

利益稼ぐタイのペットフード復調

 ペットフード輸出額(2020年)はドイツ、アメリカ、フランスに次いでタイが第4位です。
 ペットフードは比較的高収入の家庭が購入するものと思われますので、高付加価値が見込まれるますし、タイでも単身世帯・夫婦のみの世帯も増加しているとのことで、そのような家庭ではペットを飼う傾向にあるのではないでしょうか。
 なお、日本のペットフード輸入先の第1位はタイで、2位のフランスの約2倍となっています。


3 VRAIN Solution(135A) 

製造現場に設置するAI外観検査システムを開発販売

 目視で検査するデメリットはやはり、人や人の体調によりばらつきがあること、検査のためのスキル習得が必要なことでしょう。
 また、単なるカメラでの検査については様々な製品の検査が困難であることが最大の難点ですし、多品種少量生産が求められる現場ではその難点が一層のしかかってきますね。
 また、ディープラーニングにより検査精度も上がっていくものと予想されますが、その場合は大量のデータを事前に準備しなければならないことや、検査の結果を「数値的な根拠」を示すことができないという欠点もあることに注意しなければなりません。


4 雪国まいたけ(1375) 

マイタケ以外の品種拡販、代替肉参入

 代替肉には植物が原料のものと、培養技術を用いたものがあるそうですが、培養肉については試験段階なのだそうです。
 ただし、植物が主な原料の代替肉であっても、動物油や肉のエキスなどが使用されているものもあるので、いわゆる「ヴィーガン」対応ではありません。
 なお「植物性代替肉ブーム終了」との声も聞かれますが、どうなんでしょう。
 ちなみに、かの「カップヌードル」の「謎肉」は、豚肉、大豆、野菜などを混ぜて味付けしたものであり、厳密な意味での代替肉ではないとのこと。


5 カネコ種苗(1376) 

サツマイモ人気受け

 第4次サツマイモブームが起きているらしいです。
 2023年に農林水産省が公表したところによれば、2022年のさつまいもの生産量はおよそ72万トンであり、6年ぶりに前年を上回ったとのこと。
 たしかにスーパーでもサツマイモのお菓子が増えているような気がします。


6 ホープ(1382) 

イチゴは仕入れ値上昇。繁忙期のクリスマスで苦戦

 令和3年の野菜出荷統計によると、イチゴの収穫量の多さでは第1位が栃木県、第2位が福岡県、第3位が熊本県だそうです。
 全国の月別入荷実績(令和3年、東京都中央卸売市場)では、3月が一番多く6月から10月までは、全く無いといっていい状況です。
 その価格についても9月から12月までが比較的高いのですが、これはクリスマスの需要と考えていいのでしょうか。
 なお、世界でのイチゴ生産量を見た場合、日本は第11位(2021年)だそうです。


7 ウエストホールディングス(1407) 

独自の非FIT型

 再生可能エネルギー発電設備において、FIT制度を受けていないものを「非FIT」といいますが、FITは事業者が発電した電力を、電力会社が買い取る制度です(固定価格買取制度)。
 FITでは一般の契約者に対して再エネ賦課金が課されることになりますが、非FITではそれがありませんので、100%再生エネルギーであると認められることになります。
 しかし、デメリットとして、電気の売り先を見つける必要があること、取引の価格が固定ではないため、状況によっては価格を引き下げざるを得ないことなどがあります。


 つづきます。

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